お役立ち ネットショップ運営の話

骨董屋の憂鬱(副題:骨董屋、アンティークショップ、ネットショップ運営の肝)

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今日はちょっと手短に終わらせるために、一番お得意のネタ1本で終わりにします。
骨董屋さんや、アンティークショップ運営における1つのコツみたいなのをお知らせします。
 
hiba
 

骨董屋さんの憂鬱

骨董屋さん、アンティークショップにとってのネット販売とは、ヤフオクだと思います。
数年前までは私の師匠なんかは思いっきり毛嫌いしておりまして、ヤフオクやっている骨董屋さんを「あれなんだい?オークションだぁ?」みたいな感じでした。 が!
それからほんの2〜3年後には「今ネットオークションやってないと時代遅れだね」みたいなことを言っていて吹いた記憶があります。
それからしばらくは、骨董屋さんにとってヤフオクが収益の柱となりそうな勢いでしたが、ほんの数年で参入者が増えすぎてしまって、利幅がかなり減ってしまいました。
今では300点出店しても、利益トントンじゃないかと思います。
 
さて。
骨董屋さんにとっての憂鬱ってなんでしょう。
わたしも、江戸時代〜昭和初期の骨董の火鉢がメインでしたので痛いほどわかります。
1つの商品につき、商品ページを作っても、商品が売れてしまうとその商品ページの役目が終わってしまうことです。
これが商品単価が低かったりすると、労力に見合わないのじゃないかとすら思ってしまいます。
 
かといってある程度高額でも、これまた大変なものなのです。
たとえば幕末の江戸長火鉢があったとします。
※上の写真は明治後期〜大正の関西火鉢
がんばって撮影します。そして商品ページを作ります。
特に10万〜20万、それ以上の火鉢になると撮影枚数も1台につき200枚を超えます。そこから良い写真を選び、リサイズしてアップします。
また商品説明もできるだけがんばって書きますので、3000文字ほどになったりします。
だいたい1日がかりの作業。
 
これが売れていくのは嬉しいのですが、同じものが2つとありませんので、がんばってつくった商品ページの役目は終わります。
これが骨董屋さんの憂鬱です。
 

ヤフオクは諸刃の剣 古いコンテンツにこそ価値あり

ですが、このページを、過去に売れた火鉢 として残しておくことで、ネットショップとしての熱量が高くなります。
つまりコンテンツがどんどん増えていくわけです。
ヤフオクのみで販売していると、その商品ページはヤフーのものですし、時間が過ぎるとデータは消されてしまいます。
せっかく作ったページが、大した作業量じゃないとしても、せっかく持っていたコンテンツが消えてなくなってしまいます。
もしこれが残っていたら?
 
本来骨董屋さんは、ヤフオクでつかった写真と文章は、別に残しておくべきだったのです。
これさえ残っていれば、売れた数の分だけ商品ページがコンテンツとして残り、いやでもSEO的に有利になります。 このSEOという単語が好きじゃないのですが、SEO的に強力であることは事実です。
 
私はこれを最初から続けていたので、いまや自社の店舗のページ数は3000近くまでになっています。
 
こうなってくるとメディア化していきますので、本来物売り以外の可能性へとお店そのものが拡張していきます。
骨董屋さんや、アンティークショップは、今からでも商品ページを商品ページをためていった方が良いです。
ネットでは、データ量の多いところが重要視されます。
そのページの数が多いお店が、専門店として人からは見られることになります。
どんなに新米骨董屋さんだとしてもです。
というわけで、骨董屋さんの憂鬱も、上手く使えば一気にブルー・オーシャンなメディアへと発展していく可能性を秘めているというお話でした。
 

骨董屋さんのメディアってなに?

骨董屋さんのメディアってなんでしょうね。
メディアをWikipediaで調べてみると、

情報記録、伝達、保管などに用いられる物や装置のこと
記録・保管のための媒体とコミュニケーションのための媒体とに大別することができるが、両者には重なりがある。

だそうです。
つまり、貴方がもし骨董屋さんならば、扱う商品にある一貫性があると思います。
イギリスのアンティーク家具が中心だったり、江戸時代のそば猪口などの器類が専門かもしれません。
江戸切子かもしれないし、火鉢かもしれない。
いずれにしても、その1つのカテゴリーに関する膨大なデータが残るわけです。
江戸切子というものの記録保管されている場所となり、江戸切子を通じてコミュニケーションする媒体となるわけです。
江戸切子ならあのお店。
そうです。
本当は江戸切子ですでに有名な人がいるにもかかわらず、世間は貴方をその代表者として見てしまうわけです。
データ量が多いからです。
 
ネットって、そういう下克上的なパワーを持っています。

火鉢初心者の私に大先輩が挨拶に来た話

最後に自分の身に起きた実例を出します。
私は火鉢屋を始めるまで、火鉢は見たこともありませんでした。
でも火鉢を扱いだし、扱う火鉢の量だけページが増えていくと、私の大先輩である骨董屋さんが「一度火鉢屋さんにお目にかかりたい」などと恐れ多いことをおっしゃって、挨拶にいらしたりするわけです。
こちらはもう、ドキドキで恐縮するばかりです。
そうでなくても、火鉢屋というと、他の大先輩方が「あの火鉢屋さん」というわけです。
師匠からいただいた知識をそのままWebにしたためているだけ。私のしたことはせいぜい写真機のシャッターを押して、キーボードをパシャパシャ叩いているだけです。
 
なのにこういったことが起きましたので、ネットの怖さみたいなのを当時はまざまざと感じたものです。
その後、火鉢といえば火鉢屋とばかりにテレビや雑誌から取材依頼がたくさん来まして、まあ私はあまり表に出たくない立ちなので断るのが大変でしたが。
そんなかんじです。
 
ただ、そういった反応のお陰で、火鉢の文化を後世まで伝えていこうという自覚や責任みたいなものが芽生えたのはとても意味ある副産物でした。
貴方がもし骨董屋さんだとしたら、自分の手を通り過ぎていったモノに敬意を払うと意味でも、商品ページを残すことには文化的な意味すらあると思います。
物を売って利益を得る以上の大事なものが残るのです。
 
話しそれますが、100年先の未来を予測した、ジャック・アタリの本は、いずれ国境はなくなり、国という枠組みがかなり希薄になるとありました。国という概念自体がここ数百年くらいなものだそうです。
まあそうなるかどうかわかりませんが、仮にそうなったとしても、私達の残したデータが、日本の文化、日本の古い文化の継承に役立てばこれ以上に意義深いことはないのじゃないかと思います。
という余談も含めつつ、骨董屋さんにこれを読んでもらえたら嬉しいなぁ。
 
ではおやすみなさい。
 

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