ビジネス 成功しているお店の話

西荻の「無価値に価値を与えて成功したお店」の話

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さて。
成功したショップの話など、こういった話題が楽しいと言われたので書いては見ますが、内心関係者が見ないかとちょっとドキドキしながら書いています。
あまり派手にあれこれ書くことは出来ませんが、ちょっとぼかして書いてみます。
ただし事実です

成功したショップのなぜを知るのが好き

世の中の成功の定義とか言い出すときりがないので端折りますが、とにかく僕から見て「成功したなぁ」と思うところを見ているのが好きです。 先日はちょっとすごいアーティストの方にお会いしましたが(絶対名前は出せませんごめんなさい)、そのアーティストの方がいってらっしゃいました。
裏ではみな人間臭くて泥臭いものだよ。僕は本物を世に広めようとしているけれど、これって偽物で儲けている人は面白くないわけだよね。だから本気出せば出すほど実は僕がヤバイんだよ。だから本物のために真剣だし、作品以上に根回しが大事になってきたりするんだ。世の中をかえるようなプロジェクトの本質って、「綺麗なプロジェクト」じゃなくて、「汚いプロジェクト」なんじゃないかな。
 
というものでした。
 
いやあ、私より年下のアーティストさんですが、カッコ良かったです。
ちなみに私は、アーティスト、職人、モノづくり と言われるような方々を300人は存じ上げております。
その内のお一人です、というお話です。深追いしないでくださいね。(笑)
とにかく私は、成功した人や、成功しそうな方の話を聞くのが好きなんです。

西荻で静かにはじまって、そのうちもっと都会にビルを買うまでになった、ある古道具屋さんの話

 
これ、書いて平気かな。
でも平気ですよね。
そのショップさんには僕は尊敬と敬意と、愛しかありません。
OPEN初日あたりから見ているので、感慨深いのです。
7年前でしょうか。西荻にある古道具屋さんが出来ました。
売られているものは、どれも味はあるけど、大したものではなかったです。
1万円以上の商品はありませんでした。
「これでやっていけるのかなぁ」
そう思っていました。
 
ただ、その頃からお店の中の空間はとにかく素敵でした。
僕は、あの空間に浸りたくて、よく行っていました。
でも残念ながら買うことはありませんでした。
これはしかたないです。わたしも火鉢を通じて古道具に接していましたし、骨董市へ行くとオーナーさんと奥さんがいらっしゃるのを知っていたので。
でもだからこそ思ったわけです。
 
僕だって仕入れられる同じものを持っていて、どうしてこうも空気感が異なるのか。 この差はいったいなんなんだ!?
嫉妬を覚えました。
 
ただ、お店は相変わらずあまり売れているような気配はありませんでした。
 

ブレークのきっかけ

奥様が、革製品を作っていました。最初は目に止まっていませんでしたが、なんかあったみたいですね。
あるとき、LOMOの革ケースを作りました。
 
ちょうどトイカメラが浸透し始めるかどうかっていうときでした。
LOMOは人気に火がつき始める頃。
これがあたりました。
雑誌で紹介され、全国から人がやってきました。
 

左脳全開! 感性の爆発! 成功を確信させるスタイルの確立

そのころから本当にお客さんがよく来るようになりました。
もちろん私は中の人じゃないので正確なところわかりません。
でも、いつ行っても人がいなかったのに、なんか車も路駐されて、皆色々なオブジェやらモノをお店から車に運び入れています。そんなシーンをまあほんと、一気に見るようになりました。
 
そのちょっと前に、ある変化があることに気が付きました。
これ説明が難しいのですが、言葉を選ばずに書きます。
 

価値の無いものに命吹き込み価値を生み出す錬金術

えっと。
骨董屋さんの基本は、「価値あるものをいかに安く買い叩いて、あとで高値で売るか」です。
聞こえが悪いですが、そんなかんじです。
簡単な事例 ex) たとえば、ピッケル。山登りの。ボロいピッケルがあったとします。誰も買いません。リアルオークションで7万円で買ったところがありました。皆びっくりです。あんなものどうやって売るんだ。その後だれかがみつけました。ヤフオクでそのピッケルが75万円で落札されたのを。
まあそんな感じです。
でもこの、西荻の古道具屋さんは違いました。
最初から価値がないのもの。
こいつに命を吹き込みます。
1つだけまだ鮮明に覚えている事例を書きます。

  1. それは本当に無価値にしか思えないボロいボロい引き出しのある物入れ?小さなタンスと言えばいいのか。
  2. 大きさは高さ50cm程度?引き出しも4個くらい
  3. 木製で、ボロボロ。角は削れていますし、正直これは誰も買いません。
  4. ついでに引き出しの取っ手は全部取れています。もしくはわざと取りました。どちらでもいいです。だってぼろいんだから。
  5. 骨董屋さんはモノづくりもできるので本当は取っ手を復活させますが、この人はしません。 DIYショップに売っているネジ釘を引き出し代わりに1本、挿してありました。
  6. ついでにそれは、まがっています。まっすぐ刺さっていません。 失敗ですよ!!
  7. 価格は12,000円でした。 原価? たぶん、、、 200円?(笑)
  8. ちなみに、それを見た僕の感想。「なにこれ!ほしい!!」 でした。

すっごいカッコ良かったんです。まだ忘れません。
その後、作品はどんどんパワーアップ。 僕はホオズキのランプが大好きでした。
ちょっと文字でホオズキのランプを説明するのは難しいのですが、本当に素敵なおしゃれな、壁掛けのホオズキのランプ。ホオズキの中には豆電球。ソケットから伸びた電気コードは、細くて錆びた、ハシゴ状の金属をつたって、古い木の板の壁掛け部分につながっています。
この錆びた鉄部分はおそらく車の部品がボロボロに錆びたもの。それを1列ごとにカットして使っていたと思われます。
このランプが1つ壁にあるだけで、一気に世界が変わります。
価格は2万円くらいだったかな。わすれちゃいました。
材料の原価は数百円じゃないでしょうか。
 
価値の無いものに価値を与える
これは最大の賛辞ですし、イノベーションそのものです。
 
感性の爆発です!
 
僕には、材料与えられてもできませんし、ましてや錆びたあんな網なんて、絶対ひろいもしません。あの網を、ほそーく1列ずつきるだけで、あんなにかっこよく。。。
 
お見せできないのが残念です。
この頃にはすでに「西荻詣で」という言葉が聞かれ始め、その西荻詣ではそのショップを含めた3店舗を言いました。
今こそ西荻はさらに人気?になっていますが、西荻がおしゃれな街と言われるきっかけを作ったのは、間違いなくこのショップです。
 
その後は、その感性に魅せられた多くの人が、このショップに家でつかう家具や、鉄の花壇ですとか、そういったものをお願いするようになりました。鉄のフレームと、好きな木材を選んでテーブルやスツールをオーダーすることもできました。
この木材を選ばせる仕組みがまたオシャレで。。。 お見せできないのが本当に残念!
 
私のお客様の何人かも、こちらに家の家具や内装をオーダーされていました。
その後下北にビルを買い、お家と作業場と、お店が一緒になっています。あまりに空間づくりが素敵なので、今内装を主戦場にしていますが、内装屋さんという言葉だけは当てはまりません。
 
アーティストです。
アートは問いかけであり、決まった答えが無いと言われます。
一方で試行錯誤の積み重ねの中に、必然的に答えに出会うのもアーティストです。
そんな感じのアーティストだと、私は感じています。
 
 
以前、偶然NHKでオーナーさんのご自宅にカメラが入ったのを見たことがあります。
 
いやあ、僕を養子にしてください!!
という感じでした。
 
テレビ画面を通してみるだけなのに、息を呑む素敵さでした。
 
ちなみにこのショップが内装を手がけたお店は西荻に他にありますが、本当に素敵です。
ミナペルホネンのお洋服を扱ったお店ですので、がんばって探してみてください。
 
このタイプの古道具屋さんというか、アーティストがやっている古道具屋さんは他にもありまして、代表的なのは恵比寿のタミゼでしょうか。
いずれこのタミゼについても書いてみたいと思います。
 
ところでこのショップの跡地には、今はまた別の感性を発揮した素敵なショップが存在します。
 
月に1度、油を売りに足を運びます。
まだ30歳にもならないオーナーの感性に触れるためです。
西荻は他にも面白いお店が、感性と右脳のお店がひしめき合っています。ぜひ探索してみてください。
 
おわり
 
 
 
 
 
 
 

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